睡眠について~その③~

今回は、熟睡するために副交感神経を優位にするということについて書いていく。

 

人間には自律神経というものが備わっている。

これは、人が自分の意思ではコントロール出来ない神経。

例えば心臓の動きを早めたり遅くしたり、寒くなって身体を震わせて温めたり、逆に暑い時に汗を流して冷やそうとする。内臓の働きを活発にしたり、抑制したりとその効果は人間には欠かせない存在になっている。

 

自律神経は交感神経と副交感神経に分けられる。

交感神経とは、精神的に興奮状態の時や不安やストレスを感じた時に優位になる。

副交感神経は、リラックスしている時や休息している時に優位になる。

 

『優位になる』という言葉を使うのは、臓器に対して交感神経、副交感神経の両方が支配されていて、お互いに拮抗して働くからである。

簡単な例を挙げると、

交感神経が優位になると消化管の働きは抑制される。

副交感神経が優位になると消化管の働きが活発になる。

という具合になる。

こうやってお互い拮抗して働くことによって、ホメオスタシス(恒常性)を維持している。

 

この『副交感神経』を優位にすることが”熟睡”につながる。

 

「夜、なかなか寝付けない」という人は、これが出来ていないことが多い。

つまり交感神経が優位になって、不安やストレス、興奮状態になっているということ。

 

副交感神経を優位にして身体をリラックス状態にするには色んなやり方がある。

まず、入浴。これは特に大事。温度は自分の最適な温度を見つけるのが良いが、一般的にはぬるめのお湯に10分~15分ほどゆっくりつかると良いとされている。

時間に関しても短すぎたり長すぎたりしても良くないし、個人差もあるので色々試して自分なりの入り方を見つけると良い。

因みに自分は、『交代浴』という入り方をしている。これはプロのアスリートなら誰でも知っている、疲れを取るのに有効な入浴の仕方。

やり方は簡単で、温度は何度でもいいんだが、湯船に浸かって「だいたい温まったな」と思ったら冷水のシャワーをふくらはぎから太ももにかけて1分ぐらい当てる。(慣れてきたら身体全体にもかけたほうが良いが最初は冷たくてびっくりするので足だけでよい)

もう一度湯船に浸かる。これを数回繰り返す。

回数は人によって違うし、それこそ自分に合った回数を見つけるのも楽しい。

自分は大体2~3回やっている。

これをすると寝付きが良くなるのはもちろん、翌日の疲れの取れ方が全く違う。

是非試してみてほしい。

(交代浴に関してはまた違う機会に詳しく書きたい。)

 

入浴のほかに寝る前にストレッチをするというのも効果的だ。

一日活動的に過ごした後はどうしても筋肉がこわばっている。

それをゆっくり伸ばしてやると副交感神経が優位になって寝つきが良くなり、疲れも取れやすい。

詳しいやり方はまた別の機会に書きたいと思うが、ポイントとして

・反動をつけずにゆっくり伸ばす

・痛いほどやらない

・呼吸を止めずに、深呼吸しながら

というのは最低限守ってやって欲しい。

 

他にも色々あるようだが自分が実践しているのはこの二つなので今回は

これで終わりにしたい。

良さそうな習慣があったら、試してみてまた書きたいと思う。